ビジネス英語でよく使う「concern」の使い方|懸念・心配の伝え方(基礎編)

「concern / 懸念・心配」のイメージ No.1 ビジネス英語

貿易事務や海外とのやり取りでは、納期の遅れや品質トラブル、追加費用の発生など、思わぬ不安が生じることがあります。

そんなときに英語で「懸念しています」「心配しています」と伝えるのに便利なのが、「concern」 という言葉です。

この記事では、「concern」の使い方を中心に、ビジネスでよく使われるフレーズをシーン別(納期・品質・コスト・契約条件)に分けて紹介します。

「もう少し強めに懸念を伝えたい」「他の言い方も知りたい」という方は、応用編もあわせてどうぞ。

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使い方

形容詞:be concerned about / about whether / that

「be concerned」は、何かについて心配している・懸念していることを表すときに使います。ビジネスシーンでよく使う3つの形を紹介します。

基本形
  • 主語 + be動詞 + concerned about + 名詞/動名詞
  • 主語 + be動詞 + concerned about whether + S + V
  • 主語 + be動詞 + concerned that + S+V
例文
  • I understand your point, but I’m concerned about the additional costs.
    おっしゃることは理解していますが、追加費用を懸念しています。
  • I’m concerned about whether the shipment can clear customs without delay.
    貨物がスムーズに通関できるか懸念しています。
  • I’m concerned that the additional costs will be an issue.
    追加費用が問題になることを懸念しています。

名詞:have concerns about / about whether / that

「have concerns」も同じく懸念を表す表現で、ややフォーマルな響きがあります。こちらも 「about」、 「whether」、「that」の3パターンで使われます。

基本形
  • 主語 + have + concerns about + 名詞/動名詞
  • 主語 + have + concerns about + whether + S + V
  • 主語 + have + concerns + that + S + V
例文
  • I understand your point, but I have concerns about the additional costs.
    おっしゃることは理解していますが、追加費用について懸念があります。
  • I have concerns about whether the shipment can clear customs without delay.
    貨物がスムーズに通関できるか懸念しています。
  • I have concerns that the additional costs will delay the project.
    追加費用がプロジェクトを遅らせることを懸念しています。

「concerns」は通常、複数形で使われることが多い

「concern」は可算名詞なので、1つだけを強調する場合は 「a concern」と言えますが、ビジネスでは複数形 「concerns」が使われることが一般的です。

たとえば「納期」という一つの問題にも、いくつかの懸念点があることが多いからです。

例文
  • We have concerns about the delivery schedule.
    納期について懸念しています。

<複数の懸念点>

  • 契約通りに納品できないかもしれない
  • 顧客の販売機会を逃す可能性がある
  • 信頼関係に影響するおそれがある

単数形を使う場面

特定の一つの懸念を強調したい場合は単数形を使います。

例文
  • Our main concern is the upcoming change in export regulations.
    最大の懸念は今後の輸出規制変更です。

納期・出荷スケジュールに関する懸念

納期の遅れや生産スケジュールのズレなどに関する懸念を伝えるときに使える表現です。

  • We’re concerned that the production schedule may not align with our requested delivery date.
    生産スケジュールが当社の希望納期に合わないのではないかと懸念しています。

meet / align with の違い

  • meet:条件や期日を「満たす」というストレートで実務的な表現。例:meet the deadline(締切を守る)
  • align with:「方向性や予定を一致させる」というニュアンスで、より丁寧・フォーマルな印象。
  • We are concerned about the delay in the shipping at your factory.
    出荷作業の遅延について懸念しています。

  • We are concerned about the delay in the shipment.
    出荷日の遅延を懸念しています。

  • We are concerned about the delay in the shipping at the port.
    船積み作業の遅延を懸念しています。

  • We have concerns that the delay in delivery might result in a claim for compensation from the client.
    納期の遅延が、顧客からの損害賠償請求につながるのではないかと懸念しています。

品質に関する懸念

品質トラブルや検品依頼など、品質面での懸念を伝えるときに使える表現です。顧客への報告や社内共有など、慎重な言い回しが求められる場面で役立ちます。

  • I have concerns about the quality of the recent shipment.
    今回の出荷品の品質について懸念があります。

  • Our client is concerned about the recent quality issues and is requesting a full inspection before shipment.
    顧客は最近の品質問題を懸念しており、出荷前の全品検査を求めています。

  • We’re concerned that the product defects could negatively impact future orders.
    製品不良が今後の受注に悪影響を与えるのではないかと懸念しています。

追加費用・コストに関する懸念

コスト上昇や追加費用の発生に対して懸念を伝えるときに使える表現です。相手を刺激せずに「コスト面の心配がある」と伝えたいときに便利です。

  • I’m concerned about the additional costs.
    追加費用を懸念しています。

  • We have concerns about the increasing logistics costs, especially air freight charges.
    物流費の増加、特に航空運賃について懸念があります。

  • I have concerns that the additional costs will delay the project.
    追加費用がプロジェクトの遅れにつながる懸念があります。

契約条件・規制に関する懸念

契約内容の変更や新しい規制への対応について懸念を伝えるときに使える表現です。交渉や確認の場面で、自社の立場を冷静に伝える際に役立ちます。

  • We have concerns that the revised contract may disadvantage our position.
    修正後の契約が当社に不利になるのではないかと懸念しています。

  • Our main concern is the upcoming change in export regulations.
    最大の懸念は今後の輸出規制変更です。

  • We are concerned that the new export compliance requirements may affect the timely shipment of goods to your company.
    新しい輸出関連のコンプライアンス要件が、御社への貨物の予定通りの出荷に影響を与えるのではないかと懸念しています。

まとめ

「concern」 は、ビジネスの場面でとてもよく使われる便利な言葉です。「心配しています」と率直に言うよりも、落ち着いた印象で懸念を伝えることができるのが特徴です。

納期や品質、コストなど、どんなシーンでも使いやすい表現なので、まずはここで紹介した基本の言い回しから使ってみてください。

もう少し踏み込んだ言い方や、別の表現を知りたい方は、応用編の記事も参考にしてみてくださいね。

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