「inform」は「知らせる」「通知する」を意味する英語の他動詞で、ビジネスでも日常でも頻繁に使われる基本表現です。
ただ、inform 人 of / that の文型や、about と of の使い分けで迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、inform の文型(inform 人 of / that)、about と of の違い、実際に使える例文、ビジネスメールでの使い方まで整理して解説します。
また、一般的なビジネス英語の用法に加え、貿易実務(出荷通知・価格改定・遅延連絡など)で頻出する inform の使い方も取り上げています。
informの使い方

「inform」は「通知する」「伝える」という意味の他動詞で、主に次の4つの文型で使われます。
- inform + 人 (通常は人)
- inform + 人 + about + 目的語
- inform + 人 + of + 目的語
- inform + 人 + that S + V
また、ビジネスメールでは能動態・受動態の両方がよく使われます。
- We would like to inform you 〜
- We were informed 〜
注意点:tell のように目的語を2つ並べることはできない。
参考 「inform + 人」の例外について
※「inform」が「影響を与える」という意味の場合、目的語に人以外の名詞が来ることがあります。
(例): The customer feedback informed our marketing strategy.
顧客のフィードバックが我々のマーケティング戦略に影響を与えました。
inform about と of の違い
「inform + 人 + about / of + 目的語」はどちらも「〜について知らせる」という意味ですが、伝える情報の“広さ(概要)”と“具体性(詳細)”で前置詞が変わります。
基本イメージ
結論として、about は「概要」、of は「具体的な事実」を伝えるときに使われる傾向があります。ただし、名詞の性質に加えて、話者の「概要を伝えるのか」「詳細を伝えるのか」の意図によって、about / of のどちらも成立する場合があります。
| 分類 | コアイメージ | 使われる場面・ニュアンス |
|---|---|---|
| about(概要) | 広い・一般的・話題全体 | 概要・全体像を伝えるときに自然。「ざっくり説明」「話題として触れる」イメージ。 |
| of(詳細) | 具体的・特定・詳細 | 特定の事実・項目・詳細を伝えるときに使う。「情報そのもの」を伝えるイメージ。 |
例文
- about: 一般的・広い情報
- He informed her about the party.
彼は彼女にパーティーについて知らせました。
→ パーティーの概要(開催されるよ、こんな感じだよ) - The manager informed us about the upcoming changes.
マネージャーは私たちに今後の変更について知らせました。
→ 変更の全体像・概要
- He informed her about the party.
- of: 具体的・詳細な情報
- He informed her of the date and location of the party.
彼は彼女にパーティーの日時と場所を知らせました。
→ 具体的な項目(日時・場所) - The doctor informed him of the test results.
医師は彼に検査結果を知らせました。
→ 特定の事実(検査結果)
- He informed her of the date and location of the party.
補足:“話者の意図”でも変わる使い方
同じ名詞でも、話者が「概要を伝えるのか」「詳細を伝えるのか」で前置詞が変わることがあります。
- The sales representative informed the client about the latest product updates.
→ 一般的には「概要を説明した」ニュアンスで about が自然。
しかし、もし営業担当が詳細資料をもとに説明していたなら…
- The sales representative informed the client of the latest product updates.
→ 「アップデート内容そのもの(詳細)を伝えた」ニュアンスになる。
どちらも文法的には正しいが、話者の意図(概要 vs 詳細)でニュアンスが変わることもあります。
inform + 人の例文
「inform + 人」は、通知内容が文脈(文中・前後・後続文)によって補われる場合に使われる文型です。
① 後続文で内容を補うタイプ
- The manager informed us. She explained that the schedule would be changed next week.
マネージャーは私たちに知らせました。来週スケジュールが変更になるとの説明でした。
【ポイント】
・「inform + 人」単体では唐突だが、後続文が補うことで自然になる。
② 前文が内容を示すタイプ
- The team discovered a system error and informed the IT manager immediately.
チームはシステムエラーを発見し、すぐにITマネージャーに知らせました。
【ポイント】
・前半の情報が「何を知らせたか」を補っている。
③ メール全体の流れで内容が明らかになるタイプ
- Our supplier informed us.
サプライヤーから通知を受けました。
【ポイント】
・何を知らせたか(遅延・在庫・品質などの詳細)は、メールの前後や本文全体の流れの中で説明される。
inform + 人 + about + 目的語の例文
「inform + 人 + about + 目的語」は、概要・全体像を伝えるときに使われます。
- The HR department informed all employees about the new remote‑work guidelines.
人事部は全社員に、新しいリモートワークのガイドラインについて知らせました。
【ポイント】
・guidelines は概要共有。 - It would have been helpful if you had informed us about the issue sooner.
問題をもっと早く知らせてくれていたら、ありがたかったのですが。
【ポイント】
・issue は概要として触れる場合に about が自然。
inform + 人 + of + 目的語の例文
「inform + 人 + of + 目的語」は、具体的な事実・項目を伝えるときに使われます。
- I will keep you informed of any developments.
何か進展がありましたらお知らせします。
【ポイント】
・“keep 人 informed of …” はビジネスメールの定番表現。
・ developments は具体的な進展。 - We were informed of increases in prices which are effective from April 1, 2025.
2025年4月1日から有効な価格の値上げについて通知を受けました。
【ポイント】
・受動態(We were informed of …)はビジネスメールで非常によく使われる。
・数値・事実が明確な情報は of が基本。 - We would like to inform you of our new pricing policy, effective from Jan 1, 2025, which includes a 10% across-the-board discount for discontinued products still in stock.
2025年1月1日から有効となる新しい価格ポリシーをお知らせいたします。廃番になった商品でまだ在庫がある商品は一律10%の割引が適用されます。
【ポイント】
・policy は条項・要件を含むため of が基本(概要共有なら about も成立)。
・“across-the-board” は「一律の」という意味。 - The importer informed us of errors and omissions in the draft Certificate of Origin that need to be corrected when issuing the final one.
輸入業者が原産地証明書の下書きに誤りや記入漏れがあることを知らせてきました。最終版を発行する際に修正が必要です。
【ポイント】
・errors and omissions は具体的な問題点。
inform + 人 + that S + Vの例文
通知内容を 文全体で説明したいときに使われる形です。
- We would like to inform you that the meeting has been rescheduled to next Monday at 10:00 AM.
会議が次の月曜日の午前10時に再設定されたことをお知らせいたします。 - Please be informed that the office will be closed on Friday due to a company event.
社内イベントのため、金曜日はオフィスが閉鎖されることをお知らせいたします。
【ポイント】
・“Please be informed that …” は、社内通知・規則・スケジュール変更などの“公式なお知らせ”に適した表現。
・受動態にすることで、「通知事項として共有します」という客観的なトーンになる。 - We are writing to inform you that the vessel’s departure will be delayed due to cumulative delays at previous ports and port congestion.
累積遅延のため、船の出港が遅れることをお知らせします。
【ポイント】
“We are writing to inform you that …” は、正式な通知・重要な連絡を伝えるときのフォーマルな書き出し。
・“cumulative delays” は、港ごとの遅延・天候・機材トラブルなど複数要因が重なった遅延をまとめて指す。 - We are pleased to inform you that your order has been shipped on schedule.
ご注文品が予定どおり出荷されたことをお知らせいたします。
【ポイント】
・“We are pleased to inform you that …” は、良い知らせを伝えるときの定番表現。
類義語(notify)
「notify」は「通知する」「正式に知らせる」という意味の他動詞で、inform よりもフォーマルで、公式な文書・手続き・規則変更などで使われることが多い表現です。
【ポイント】
・notify はnotify + 人 + of / that が基本。
- notify + 人の例文
The shipping team noticed an error in the packaging process and promptly notified the contact person for overseas communication.
出荷チームは、梱包プロセスでエラーを発見し、迅速に海外連絡担当者に伝えました。 - notify + 人 + of + 目的語の例文
Please notify all relevant departments of the new trade regulations.
新しい貿易規制について、関連するすべての部門に通知してください。 - notify + 人 + that S + Vの例文
The shipping company notified us that the vessel departure will be delayed due to adverse weather conditions.
船会社から、悪天候のため船の出港が遅れることを通知されました。
参考 “notify + 人 + about + 目的語” は日常会話では見られることもありますが、ビジネスや公式文書では一般的ではありません。通常は notify + 人 + of / that の形が使われます。
よくある質問:inform の使い方
- Qinform 人 of と inform 人 that はどう使い分ける?
- A
of は後ろに名詞を置く構文、that は後ろに文(S+V)を置く構文です。実務では「事実・名詞情報であれば of」「内容説明文での場合は that」と使い分けます。
- Qinform about と inform of の違いは?
- A
about は概要・全体像を伝えるとき、of は具体的な事実や詳細を伝えるときに自然です。ただし、同じ名詞でも「概要か詳細か」という話し手の意図によって使い分けられる場合があります。
- Qinform + 人 だけで使ってもいいですか?
- A
はい。通知内容が前文・後続文・メール全体の流れなどの文脈によって補われる場合は、inform + 人 だけでも自然な構文として使われます。
- Qinform と notify はどう違いますか?
- A
inform は一般的な「知らせる」、notify は公式・事務的な通知に使われることが多い動詞です。ビジネスでは notify + 人 + of / that の形がよく使われます。
まとめ
「inform」は「知らせる」「通知する」を意味する基本動詞で、inform + 人 / inform + 人 + about / inform + 人 + of / inform + 人 + that の4パターンを押さえれば、ビジネスメールの通知表現はほぼカバーできます。
- about:概要・全体像
- of:具体的な事実・項目
(名詞の性質+話者の意図でどちらも成立する場合あり)
また、貿易実務では遅延・価格改定・出荷通知・手続き などで特に頻出します。類義語の notify は inform よりフォーマルで、notify + 人 + of / that が基本形です。
inform は一般ビジネスから貿易実務まで幅広く使われる基本動詞のため、文型と前置詞の違いを押さえておくことで、英語メールの精度が大きく向上します。

